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2009年11月アーカイブ


TITLE : 明治の色

ko22.jpgのサムネール画像

 浮世絵集を眺めていると、絵師によって色の使い方が異なっていることが分かります。
喜多川歌麿の時代は、草花から採った「染料」、歌川広重・葛飾北斎は、
外国から「べろ藍」という色、月岡芳年が使用していた幕末から明治の頃の色は、
「赤絵」といわれた真っ赤な色(鮮やかな舶来顔料)が併用されていました。
明治の色はどぎついと嫌われていた所以はその部分が原因かもしれませんね。

「芳年版画は色は五色くらいにしか見えないが、十数回刷りで、精密である」
との記述を読みました。
芳年は、比較的赤絵を使用しているので奇抜な印象を与えているかもしれ
ませんが、全体を引き締める効果として絶妙な使い方をします。


試しにその「赤」を表現してみました。
本来ならもう少し深みのある明るい赤色を表現したかったのですが、
引き締まってみえるでしょうか。


(引用文献)
 横尾忠則、中山豊彦(平成元年)芳年―狂懐の神々・里文出版

TITLE : 髪飾り

ko1.jpgのサムネール画像

 江戸時代の女性がつけていた髪飾りは、多種様々な形のものがありました。
浮世絵集をみていて、女性の結った髪の上に、よく見かけるべっ甲の櫛がありますよね。
私も江戸の女性を描く際には取りいれることがよくありますが、
今回のイラストを見ていただければ分かるように、おでこの上にある櫛です。

この髪飾り、よくよく調べてみると奥が深いのです。 
まず、身分によって飾りが違います。例えば、花魁と武家の奥方、村の娘と違うように。
私がイラストに描いた髪飾りの材質は、べっ甲をイメージしたのですが、
果たしてその当時、町の娘たちは本当にべっ甲素材の髪飾りを使用していたのでしょうか。

江戸時代の終わり頃(嘉永6年(1853年)喜多川森里が書いた
「守貞漫稿※1」という文献によると、実際に遺跡からでてきたものは、
銅、ガラス、骨など粗末なものばかりだと記述されています。
遺跡から発掘されたものは、その時代のありふれた日常生活で用いられたもの
という間違いない事実なので、
イラストの娘には、本当は、豪華すぎるのかもしれないと思うのです。

※1 守貞謾稿 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
守貞謾稿(もりさだまんこう、守貞漫稿とも)は、江戸時代の風俗、事物を説明した一種の類書(百科事典)である。
著者は喜田川守貞。起稿は1837年(天保8年)で、約30年間書き続けて全35巻(「前集」30巻、「後集」5巻)をなした。
1600点にも及ぶ付図と詳細な解説によって、近世風俗史の基本文献とされる。






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