浮世絵集を眺めていると、絵師によって色の使い方が異なっていることが分かります。
喜多川歌麿の時代は、草花から採った「染料」、歌川広重・葛飾北斎は、
外国から「べろ藍」という色、月岡芳年が使用していた幕末から明治の頃の色は、
「赤絵」といわれた真っ赤な色(鮮やかな舶来顔料)が併用されていました。
明治の色はどぎついと嫌われていた所以はその部分が原因かもしれませんね。
「芳年版画は色は五色くらいにしか見えないが、十数回刷りで、精密である」
との記述を読みました。
芳年は、比較的赤絵を使用しているので奇抜な印象を与えているかもしれ
ませんが、全体を引き締める効果として絶妙な使い方をします。
試しにその「赤」を表現してみました。
本来ならもう少し深みのある明るい赤色を表現したかったのですが、
引き締まってみえるでしょうか。
(引用文献)
横尾忠則、中山豊彦(平成元年)芳年―狂懐の神々・里文出版


